ココニイルワケ
過去にした自分の過ちに時を越えて苛まれることがある。
昔の罪が自分の足に絡みつき、引きずり込まれるような感覚がある。
傷つけてきた人を想って、自分は何ができたのかと自問自答する。
そんな自分が幸せを目指して進んでいいのかと思い悩む瞬間がある。
それでも生きねば。
自分が生きることでつながれる命があるのであれば、今日のこの日を生きねばならない。
若く幼い生命が自分の周りにあって、それらの生命がたまらなく愛おしい。
僕の足に腰掛けて、ヨーグルトを食べている。
顔はベタベタだ。
けれどもとても愛おしい。
笑顔も、寝ている顔も、喜んでいる顔も、泣き顔も全てが愛おしい。
毎日優しく抱きしめて「ありがとう」と囁いている。
自分の命よりも心の深いところにある生命。
自分の命よりも優先されるべき生命。
それらは僕がここにいる理由だ。
僕が何かをする理由だ。
僕の全てはそれらの生命が輝くためにある。
それ以上の理由は必要がない。
自分のための時間がなくなったって構わない。
自分の趣味のために使うお金がなくなったって構わない。
僕の全てはそれらの生命に注がれるべきなのだ。
それらの生命が僕の人生の最後の理由だ。
そしてそれを僕は誇らしく思っている。
自分はちっぽけな人間だ。
自分には何の取り柄もない。
これまでの生き様が正しいのかも解らない。
けれども日々が大切な生命に費やされることで救われている。
僕には理由がある。
だからここにいる。
そして今日も生きていける。
愛する生命を支えてくれる全ての存在に感謝をすることができる。
この世の中は無色透明なのは知っている。
人がどのような心持ちで世の中を見るかで、その表情は変わることは知っている。
要はその人次第なのだ。
けれども愛する生命たちにとって、この世の中が美しい場所であって欲しいと願ってやまない。
そして世の中が美しい場所であるために、卑小ながら自分も正しく生きることを努めている。
そんなことをTシャツのタグについている洗う際の注意を読みながら思った。
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maruneko-cannot-sleep.hatenablog.jp