はじめに
一言で「先生」と言っても「公立学校の先生」と「私立学校の先生」では仕事の内容に一部違いがあります。
そもそも「公立学校の先生」は公務員であり、自分の努めている学校が経営難で潰れるということはありません。
また一言で「私立学校の先生」と言っても、建学の精神が各学校で異なるため、校則や教員の服務規程などに違いがあります。
ここで触れる内容は必ずしも読者様の身近におられる先生の実態を表すものではないことをご了承ください。
先生に聞いてみた!
全国的にインフルエンザが流行っているらしい。
先日、中学校の先生にお話を聞かせていただいたのだが、その先生のクラスがちょうどインフルエンザの流行で学級閉鎖になっているとのことだった。
9月の段階でそこまでインフルエンザが流行しているのかと驚いた記憶がある。
「大変ですか?」と聞いてみると、「とても」というお返事をいただいた。
普通に考えたら、自分のクラスが閉鎖されているのだから楽になるはずだ。
ところが学級閉鎖になると先生の負担は増すとのことだった。
たとえば、ある中学校の学年に1組、2組、3組と3クラスあるとする。
そしてA先生のクラスが3組だとして、そのクラスが学級閉鎖になったとしよう。
A先生は3組のHRや授業などは確かにしなくてもいいかもしれない。
しかしながら1組と2組の授業は当然ながらしないといけないわけだ。
(小学校と異なり、中学校の先生は自分のクラスだけを教えることは滅多にない。)
さらにA先生は自分のクラスの生徒の健康状態をチェックしないといけない。
つまりA先生はほかのクラスの授業をして、合間に学校に来ていない自分のクラスの生徒の家に電話をしたり、アプリなどを用いてメッセージのやりとりをして、彼らの健康状態を把握しないといけないのだ。
そして学校によっては出席できない生徒のために課題を配信し、そのチェックをしないといけない。
この時点で明らかにふだんよりも仕事量は増えている。
さらに学校によってはリモートで授業をしたりすることもあるかもしれない。
情報通信技術が進歩したおかげで、教員の負担を減らすどころか、作業量を増やしている結果になっていることがある。
話を聞かせてくれた先生は「それでも生徒の声が聞けると嬉しいんですよね」と言って笑っていた。
その先生は学級閉鎖期間中にクラス全員の家に電話をしたらしい。
こんな先生が担任だったら生徒は幸せだろうなぁと感じられた。
そして結構知られていないところで先生には多大な負担がかかっているのだなと改めて感じたのだった。
※ 先生も大変だなぁと思える作品です。
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