まる猫の今夜も眠れない

眠れない夜のお供に

詩と演舞

花すなわち河

河流るるも橋

橋揺らめいて凪

凪いずくんぞ波

波すべからく時

時語らんとするは星

星煌めいて夜

夜つぶやかず黒

黒さんざめく闇

闇包み込むように傷

傷かき消すは服

服破れるは鍛錬

鍛錬突き詰めて上腕二頭筋

上腕二頭筋夜もすがら餅

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餅焦がされて冬

冬黄昏れて味噌

味噌言うならば未曾有

未曾有時としてマッスル

マッスル還元すれば上腕二頭筋

上腕二頭筋さすれば門

門開かれし早春

早春それなのに灼熱

灼熱炸裂し炒飯

炒飯炒められし鍋

鍋振りかざし胡麻

胡麻油熱せられ芳香

芳香漂いし部屋

部屋佇みし桜

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桜咲き乱れ情景

情景セピアに染まりし校庭

校庭木陰から見つめる少女

少女視線の先に男子

男子夢中になるは蹴球

蹴球未来にあるは夢

夢言わんとするはユベントス

ユベントス憧れ見るは虹

虹渡りて見るは黄金の景色

黄金の景色手をつなぐは君と僕

君と僕寄せては返す傘

傘肩を寄せ合い雨

雨雫となりし音

音曲を紡いで詩

詩言い換えれば肉

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演舞

古代中国の英雄は酒を愛し、詩を愛したという。

項羽と劉邦を人生の愛読書としているまる猫も中国の英雄に憧れる気持ちがあり、自分もそのように生きられたらと常日頃から思っている。

お酒を飲み気持ちが高まってくると、まる猫は何処からともなく扇子を持ち出して、黄河の流れを想うのであった。

そして上記のを口ずさみながら、ゆっくりと扇子をくゆらせて舞を踊るのであった。

その舞を見た家族はこれぞ嫌悪感丸出しといった表情を見せながら、舞を遮るかのように床に尖ったものをばらまくのであった。

また哀しいことにその舞に遭遇した知人たちも憎々しげに引きつった顔を見せるのであった。

それだけに留まらず、まる猫が口ずさむ詩も糾弾を浴びせられる運命にあった。

何よりも雰囲気だけで言葉をつなげて全く意味がないことに聞く者は激昂するのであった。

そして必ずその詩は「肉」で終わることも人々から理解を得られない一因であるのだった。

 

この記事は当然のことながらフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係がありません。

 

※ 扇子。

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