はじめに
一言で「先生」と言っても「公立学校の先生」と「私立学校の先生」では仕事の内容に一部違いがあります。
そもそも「公立学校の先生」は公務員であり、自分の努めている学校が経営難で潰れるということはありません。
また一言で「私立学校の先生」と言っても、建学の精神が各学校で異なるため、校則や教員の服務規程などに違いがあります。
ここで触れる内容は必ずしも読者様の身近におられる先生の実態を表すものではないことをご了承ください。
先生に聞いてみた!
涼しい時期に学校の遠足は開催されることが多い。
ちなみに体育祭や球技大会も暑い時期は避けられる傾向がある。
これは言うまでもなく熱中症を避けるためである。
場所によっては夏場に40℃を越してしまうところもあるので、当然の配慮とは思う。
話を聞かせてくれた先生もつい最近遠足に行ったと言っておられた。
「楽しかったですか?」と聞くと、その先生は苦笑いをされていた。
「ふだん見ることができない生徒の顔が見れるのは嬉しいけれど、大変なことも多いんだよ」とその先生は言っていた。
その先生の話を聞くと「なるほど、確かに大変そうだ」ということがよくわかった。
例えば、保護者がお弁当をもたせる場合は問題はないのだが、学校側(が選定した旅行会社)が食事を出す場合は生徒全員にアレルギー調査をして、その対応をしないといけない。
アレルギーは誰のせいでもないから、教員側が対応をするのは当然だとその先生は言う。
ただどれだけ注意を払っても、お店側がミスをすることはあるとのことだった。
これは遠足ではなく修学旅行の話になってしまうが、例えとして挙げさせていただく。
ある学校が修学旅行に行く。
そしてその行程の中で、旅行会社が提示したいくつかのレストランのうちの1つで生徒は食事を摂ることが決まった。
学校は当然アレルギー調査をする。
アレルギー調査結果は旅行会社とも共有される。
旅行会社はその生徒が食事を摂るレストランにアレルギーの情報を送り、その生徒に特定の食品を用いないようお願いする。
ところがレストランで情報共有が徹底されておらず、その生徒がアレルギーを持つ食材が出されそうになったことがあったらしい。
先生はそのレストランに抗議をし、旅行会社はその生徒と保護者に謝罪をした。
兎にも角にも、その生徒がその食材を食べなくて本当に良かったとのことだった。
そういうことがあったので、先生は万全の準備をした上で常に細心の注意を払っているとのことだった。
また前回、情報通信技術が進歩したおかげで、教員の作業量が増えてしまっているという話をした。
例えば先生によっては遠足に行ったときに写真や動画を撮って、それを保護者が見られるように配信するらしい。
ただ生徒によっては撮影がNGという子もいて、そのことをほかの生徒に気づかれないように全体の撮影をしないといけないらしい。
「何でお前撮影されてないんだよ〜」といういじりに発展してしまう可能性があるからだ。
「それでも子どもたちが楽しんでくれているのを見ると『教員やってて良かったなぁ』って思えるんだよ」とその先生は言った。
いい先生だ。
先生たちの陰ながらの努力を知って、一部の素行不良教員のせいで教師の全員が色眼鏡で見られることが本当に不憫に思った。
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