4連複
2024年12月22日の夜のことだ。
僕は一切の情報を遮断した。
M1グランプリの結果を知りたくなかったからだ。
幸い25日は仕事がなかったので、24日の夜にお酒を飲みながらじっくりと番組を楽しもうと目論んだわけである。
情報を遮断したのは、誰の意見も頭に入れず、自分の感覚でパフォーマンスを堪能したかったからだ。

まず困るのがネットニュースだ。
別の記事を読みたくて開いても、絶対にニュース一覧の中にグランプリ結果が潜んでいる。
下手をすれば天気予報のアプリにもグランプリの結果が載る場合がある。
よって携帯電話は開かないことにした。
次に困るのがテレビだ。
情報番組にレギュラーではない芸人さんが出ていたら、それはかなりの確率でチャンピオンだということになる。
そもそもテレビの番組一覧のページからまず危険だ。
番組内容が載っているからだ。
したがってテレビに関しては12月22日以前に録画予約したもの以外は見ないように努めた。

ここまでは完璧だ。
次なる問題は職場である。
お笑い熱は強くない職場であるが、さすがに23日は危ない。
ふだんは漫才の話はしないのに、この日は会話のネタにする可能性がある。
幾人かが要らない感想を言い合うかもしれない。
こうなったら仕方がない。
僕は自分の席にいるときはイヤホンをしてクリスタル・キングの「愛をとりもどせ!!」を爆音で聴いて過ごした。
はたから見れば愛を失った人に見えたかもしれない。
そして定時になると風のように職場を去った。
家に帰ると家族がテレビを見ていたので、すぐにジョギングに出かける。
ここで気をつけなくてはいけないのはジョギング中に聞くラジオだ。
僕は芸人さんのラジオを聞きながらジョギングをするのだが、パーソナリティーがM1の結果を話してしまうかもしれない。
よって2023年くらいの放送を選定して聞くことにした。

いける。
これを明日の晩まで持続させればいいだけだ。
僕は安心して食卓につくと、奥様が「M1、あんたの予想当たったね」と言った。
ちなみに奥様はM1の話は今までに1度もしたことがない。
なぜこの日だけM1の話題に触れたのか未だに解らない。
僕は食卓から吉本新喜劇の演者さんのように崩れ落ちた。
さて、もしも2024年のM1の結果を知りたくない人はここから記事は読まないでいただきたい。
2024年のM1の結果は以下のようになっている。
1位:令和ロマン
2位:バッテリィズ
3位:真空ジェシカ
4位:エバース
そして12月6日に僕は以下のような記事を書いた。
実際に以下の記事を書いたのは決勝出場者が発表される前だ。
僕は芸人さんをリスペクトしていて、漫才が好きなので、毎年M1が楽しみだ。
推しに優勝してほしいが、やはり本命は令和ロマンさんになるのだろう。
底が知れない爆発力を持っているからだ。
エバースさんはツッコミの向こう側を楽しめる漫才をするが、どう漫才を終わらせるかが見どころだ。
真空ジェシカさんは単純に僕が好きなコンビだが、現時点で完成している漫才をさらにどう進化させるのかに目が離せない。
ちなみにバッテリィズさんも好きだ。
まぁ現時点では決勝に残る漫才師さんがどなたかも解っていない段階なので、僕の予想は大外れするかもしれない(※12月5日に正式に発表がされました)。
お解りいただけただろうか。
僕は4組の芸人さんたちを挙げているが、その4組がM1の1位から4位になっているのだ。
まさに4連複だ。
これは凄いことではないか。
誰か僕を褒めてほしい。
僕は就職してから1度も褒められたことがないのだ。