まる猫の今夜も眠れない

眠れない夜のお供に

予想できない結末があなたを待っているが、その上で大したことはない話

予想できない結末があなたを待っているが、その上で大したことはない話

奥様にお許しを頂いたので今日もジョギングをした。

ただし帰りにコンビニでにんにくチューブを買ってくることが条件だった。

身体の不調もあり前のジョグから1週間以上空いたので同じように走れるか心配だったが、思いのほか身体は軽くスピードを上げても苦しくはなかった。

4キロほど走っていて快適だと思われた瞬間、急に差し込みに襲われる。

トイレの神様が僕を呼んでいるのだ。

「これは走り続けることは出来ない」と判断し、ウォーキングで家まで戻ることにした。

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定期的な腹部の鈍痛に襲われ、括約筋を活躍させるためにつま先で歩くことはあったが、何とか家に一番近いコンビニに辿り着いた。

そこで僕はにんにくチューブをかごに入れた。

流石にそれだけでは切ないと思いパンとおにぎりを2つずつ、そして水2リットルを3本バスケットに入れてレジに向かった。

余談であるが、水2リットルは1本120円程度であったが、同じメーカーの同じ水1リットルは1本170円であったのが心に残った。

なぜ量が少ないもののほうが高価なのだろうと不思議に思ったからである。

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水2リットルが3本、つまり6リットルもあるのでバスケットは少し軋む感じがした。

地球環境に配慮していつもは大きなリュックを背負っていて、その中に買ったものを入れるのだが、この日はジョギング中だったのでそんなものはない。

だからレジ袋を購入しないといけないわけだが、この量は1袋では足りない。

したがって地球様には申し訳ないがレジ袋を2つ買うことにした。

レジ・カウンターにはホアン(仮名)さんという男性がいた。

ホアンさんはどこの国のかたなのかは解らないが、とても声が高く腰も低くて好きな店員さんだった。

僕はホアンさんに「すいません、レジ袋を2つください」と言った。

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僕の中では1つ目のレジ袋2リットルペットボトル2本もう1つのレジ袋2リットルペットボトル1本とにんにくチューブ、パン2つ、おにぎり2つが入るものだと勝手に思っていた。

そのように分割すれば重さも比較的均等になるし、そもそもコンビニのレジ袋に2リットルペットボトル3本を入れると破れてしまう心配がある。

ところがホアンさんは1つ目のレジ袋1本、2本、3本と2リットルペットボトルを入れていった。

僕は「ホアンさんはパン2つとおにぎり2つが水の重さで潰れないように配慮してくれているんだ」と思い、感謝をした。

同時に自分の考えの浅はかさを恥じた。

ホアンさんありがとう。

ますます好感度があがりました。

しかし話はそこで終わらなかった。

ホアンさんは1つ目のレジ袋1本、2本、3本と2リットルペットボトルを入れたあとに、にんにくチューブおにぎり2つ、そしてパン2つを詰め込んだ。

それから空の2つ目のレジ袋を僕に手渡ししてくれた。

僕はホアンさんの狙いが全く解らなかったが、とりあえず商品を袋詰してくれたことに感謝をして「ありがとうございます」と言って店を後にした。

家に変えると、パンとおにぎりが潰れていることに気づき、パンに至ってはパニーニのような形状になっていた。