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【感動のエピソード】野球選手との約束

感動のエピソード

僕は野球に関するエピソードが好きだ。

野球部に入ったことはないし、テレビのナイター中継も見ないけれど、野球に関するエピソードには目がない。

随分前にテレビで見た内容で恐縮だが(どの番組だったか覚えていない)、本日は野球に関わる感動のエピソードについてお話させていただきたい。

女性には野球に興味がない方が多いとされるが、野球を全く理解していなくても、この記事で言いたいことは解っていただけると思う。

なお、記憶を辿って書いていることもあり、この記事では内容が脚色されている部分がある。

何卒お許しいただきたい。

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少年と野球選手

この話はアメリカが舞台となる。

原因不明の病気に苦しむ小学生がいた。

少年の名前はトミー (仮名)。

トミーは病気に苦しみ、食事が喉を通らず、ギスギスに痩せてしまっていた。

このままでは痩せ細っていく一方だった。

医師は手術をすれば、もしかすると治るかも知れないと言う。

トミーの両親は手術をすすめたが、トミーは首を縦に振らない。

大人でも手術は怖いのだから、少年のトミーにはなおさらだ。

そんなトミーのことを不憫に思って、ある野球選手が彼のもとを訪れた。

野球選手の名前はレイモンド (仮名)。

トミーはレイモンドの大ファンだった。

レイモンドはトミーに「手術を受けてみないか」と言った。

大好きなレイモンドに手術をすすめられ、トミーは勇気を振り絞り、手術を受ける決意をした。

そしてトミーはレイモンドに1つお願いをした。

「僕が手術を受ける日に必ずヒットを1本打って欲しい。」

レイモンドは困惑した。

レイモンドは守備には定評があるが、打率は現在2割を下回っている。

つまり彼がヒットを打つ可能性は20%もないのだ。

しかしトミーを勇気づけるために、レイモンドは「必ずヒットを打つよ」と約束を交わした。

 

試合当日

トミーは手術室に運ばれた。

彼は一段と痩せ細っていたが、怖がってはいなかった。

レイモンドが自分のためにヒットを打ってくれると信じていたからだ。

対するレイモンドは守備でこそチームに貢献していたが、1打席目、2打席目とまったくボールがバットに当たらなかった。

焦燥感だけが募る。

自分がヒットを打たなければ、トミーとの約束を破ってしまうことになる。

トミーの手術の成功のためにヒットを打たなければいけない。

そんな思いも虚しく3打席も三振に終わる。

実はトミーもこの瞬間に手術室で意識が戻らない状態になっていた。

万事休す。

そう思われた中、奇跡が起こり始める。

試合が乱打戦の様子を呈してきたのだ。

そして1点差で負けている9回裏、2アウトランナー1塁、2塁でレイモンドに最後の打席が回ってきた。

彼はゆっくりとバッターボックスに入る。

ピッチャーはここまで全くいいところのないレイモンドを見下していた。

簡単にツーストライクを取られたレイモンド。

しかし彼は決して諦めなかった。

「神様、どうかトミーのためにヒットを打たせてください。」

そして3球目、レイモンドのバットは変化球をとらえて、ボールはセンターの頭上を越えた。

サヨナラヒットだ。

手術室でも奇跡は起こっていた。

意識をなくしていたトミーがこのヒットの瞬間目を覚ましたのだ。

そして執刀医にこう言った。

「レイモンド選手がヒットを打ってくれたんだ。」

2人は戦いに勝利したのだ。

 

現在のトミー

そのあと、トミーは順調に回復した。

退院をし、学校に通えるまでになった。

そしてなんとクラブでは野球を始めたのだ。

ブカブカのユニフォームと、振り回すことも困難なバット。

けれどもトミーは自分もレイモンド選手みたいになりたいと毎日練習を重ねた。

もう病気の影響は全くないとのことだった。

それから20年。

今もトミーとレイモンドの交友は続いている。

 

僕はテレビにかじりつきながら見ていた。

よくある話だが、それでも感動を覚えていた。

「素敵な話だなぁ」と思っていた矢先、事態は急展開を迎える。

 

トミーとレイモンドが番組の取材を受けてくれたらしいのだ。

まずはレイモンドが当時を振り返る。

大分歳を取られたが、アスリートのときのままの姿だった。

次にトミーが映る段になる。

「これが現在のトミーの姿だ」というテロップのあと、トミーが映し出された。

 

メッチャ太っておられる。

 

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※写真はイメージです。

 

取材中も何か食ってる。

並んで立ったレイモンドがガリガリに見えてくる。

トミー、スケールがデカいよ。

いや、太っていてもいいんですよ。

個人の自由なんで。

今はそういう時代じゃない。

でも、取材中はコーラ的なものは飲まないほうが良いかなぁ。

 

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