まる猫の今夜も眠れない

眠れない夜のお供に

キッチンから愛を込めて (前編) [眠れない大人のための子守唄]

フェミニズム

大学時代に僕が受講していた講座の1つにフェミニズム学というものがあった。

全てのフェミニズム学がそうではないと思うが、その講座では男性や社会が如何に女性を虐げてきたかを学んだ。

講座を受けていた生徒は全員で4人で、僕以外は全て女性だった。

もうスタートから立つ瀬がない

四面楚歌ここに極まれりだ。

僕の専攻とその講座の内容は全く関係がなく、自分でも何でその講座を取ったのか覚えがない。

一緒に授業を受けていた女の子たちは今どきの子という感じで、男性に対して特別な嫌悪感などは持っていなかった。

そのうちの2人は恋人もいて、たまに相談にのったりしていた。

みんな優しくて、講座の終わりにお菓子を食べながらバイトや就職活動の話などで盛り上がったこともあった。

しかしその講座を担当する女性教授がそれはもうフェミニストの方であり、どこで見つけてきたのかというような女性の被虐に関する文献を毎回用意された。

それを読むともう本当に男性ですいませんという気持ちにさせられるのだ。

その講座の終わりには生徒にコメントが求められるのだが、男性代表の僕の謝罪会見のような雰囲気になっていた。

僕は不倫でもしたのかと言いたい。

謝罪会見は大変だったが、その講座からたくさんのことを学べた。

どのようにしたら、さまざまな場面で女性の権利を守れるかを考えるようになったからだ。

いらすとや (www.irasutoya.com)

ミナちゃん

その講座は僕以外に3人の女の子が受講していることは前述した通りだ。

そしてその中で恋人がいない女の子はミナちゃんといった。

ミナちゃんは小動物みたいな雰囲気を持つ可愛い女の子だった。

いらすとや (www.irasutoya.com)

ミナちゃんは裏表のない性格をしていて、とても心根が優しい女の子だった。

風邪気味だと言えば、薬局で風邪薬を買ってきてくれたりした。

彼女の優しさは僕だけに向けられたものではなく、ほかの男性にも注がれることがあった。

ミナちゃんは可愛かったが、僕がミナちゃんに特別な恋愛感情を持つことはなかった。

もちろんミナちゃんも僕を恋愛対象とは思っていなかったはずだ。

しかしある日、ミナちゃんが僕にこう言った。

「料理を作りに行ってあげようか?」

一度ミナちゃんに勉強を教えてあげたことがあって、そのお礼らしい。

そのときは僕もフリーであったので、「ありがとう」とミナちゃんにお願いをした。

学食で食べる以外は、本当に簡単なものしか食べていなかったから、素直に嬉しい申し出であった。

後編に続く

 

☆ 講座のあとに食べていたのはブラウニーでした。

 

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maruneko-cannot-sleep.hatenablog.jp

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