回答
そもそも屁がつくものと屁がつかないものの違いが僕にはわかりません。
正直どちらも同じように思えることがあります。
だから今回の自分の回答には正直自信がありません。
ですが大切な読者様のために何とか例えてみたいと思います。
昔々あるところに若い木こりがいました。
木こりは毎日山奥に行き、それはそれは澄んだ泉のほとりで木を切って、それを町で売って生活の足しにしていました。
木こりは長年同じ斧を使っていました。
ただし木こりはその斧に愛着を持っておらず、寧ろお金があれば新しい斧が欲しいくらいに思っていました。
その斧はすっかり摩耗しており、切れ味もよくなかったのです。
さらに悪いことに見た目よりも随分重く、無駄に大きいので持ち運びにも不便でした。
その上グリップは滑りやすくできていて、木を伐採しているときもすっぽ抜けて、幾度となく木こりは命の危険を感じたものでした。
そのたびに木こりは山にこだまするほど大きな舌打ちをするのでした。
ある日のことです。
いつものように木こりが泉のほとりで木を切っていると、例のごとくツルツルのグリップのせいで手を滑らして斧を泉の中に落としてしまいました。
木こりは小鳥たちが逃げ出すほど大きな舌打ちをしたあと途方に暮れました。
明日からどうやって木を切ればいいのだろう。
そんなときです。
泉の中から神々しい光をまとった泉の精が現れました。
泉の精は言いました。
「あなたが落としたのは金の斧ですか、銀の斧ですか、それとも普通の斧ですか?」
木こりは躊躇なく答えました。
「金の斧です。」
泉の精は木こりの答えを聞いてこう言いました。
「あなたは正直な人ではありません。」
そして泉の精は「あなたには金の斧も銀の斧も差し上げることはできません」と続けました。
その言葉を受けて木こりは言いました。
「なるほど、でもちょっと待ってください。」
木こりは続けます。
「僕が落とした斧が何か知っているのであればなぜ質問したのですか?」
泉の精の顔が強張ったことに気付かずに木こりは尋ねます。
「僕が正直ではないから金の斧はもらえないのですか?」
泉の精は「もちろん、そうです」と答えました。
その言葉を受けて木こりは言いました。
「なるほど、でもちょっと待ってください。」
泉の精は露骨に嫌な顔をしていましたが、木こりは意にも介さず続けました。
「確かに僕は事実と異なる報告をしたかもしれませんが、自分の欲望には誰よりも正直だったと思います。」
「ですので僕に金の斧をよこすべきです。」
泉の精は男の弁を聞いてしばらく黙っていましたが、そのあと泉に波紋ができるほど大きな舌打ちをしましたとさ。
質問 屁理屈の意味がわからないので、例え話で説明してください。
この記事は当然のことながらフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係がありません。
※ 屁理屈の教科書。