※ お手数ですが、この内容を理解するために以下の記事を読んでいただけると幸いです。
maruneko-cannot-sleep.hatenablog.jp
拝啓 大学生のお兄さんへ
私はサチコという78歳の女性です。
今日は私を助けてくれた大学生のお兄さんのことについて話したいと思います。
70を越したくらいから、どれだけ寝ても疲れが取れない日が続いています。
その日も午前中に少しお掃除のお仕事をしただけで疲れてしまいました。
家に帰るために地下鉄に乗り、出口までの通路を歩いているとき、あまりの疲労感にフラフラとし始めてしまいました。
すると向こうから長い耳毛をはやした男が歩いてくるではありませんか。
しかもその長い耳毛をはやした男はなにやらニタニタしています。
「世の中には変な男もいるものね」と思いながら歩いていると、あまりの疲れに倒れてしまいました。
すぐに近くにいた歳の近そうな女性が駆けつけてくれて、「大丈夫?」と聞いてくれます。
私は小さく頷いて、起き上がろうとしました。
そんな私を見てか、耳毛ニタニタ男が近づいてきて私のほうに手を伸ばしてきます。
その耳毛ニタニタ男はシャンプーハットのような帽子をかぶり、大きなマスクで口を覆っていました。
メガネの奥に光る瞳は全く笑っていませんでした。
私は「連れ去られる!」と思い、恐怖で震えました。
無言でやり過ごそうとしても、耳毛ニタニタ男は伸ばした手を引っ込めません。
「怖い、誰か助けて!」
私は心の中で助けを呼びました。
そんなときです。
大学生くらいのお兄さんが私の方へ走ってきてくれて、「大丈夫ですか」と言いながら私を助けようと手を差し伸べてくれました。
私は耳毛ニタニタ男から逃れようと、とっさに大学生くらいのお兄さんの手を取り、立ち上がりました。
そして大学生くらいのお兄さんに抱えられ、辛くも連れ去られる危険から逃れることができました。
こんな世知辛い世の中ですが、その大学生くらいのお兄さんの爽やかさと優しさには今思い出しても感動を覚えます。
せめて名前と住所を聞いていたら感謝のお手紙を送れたのに、と後悔しています。
もしもこの話を読んで「自分のことだ」と思われる方がいたら、感謝をしたいのでぜひ連絡をいただけると幸いです。
それから皆様、長い耳毛をはやして「ワッフルあんワッフル」と犬の真似をらしきことをしている男性もウロウロしていますので、何卒気を付けられますように。
※ なおこの内容は当然フィクションです。
何1つ事実に基づいておりませんのでご了承ください。
※ 感謝の気持ちはお手紙で。
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