忘れじの恋愛占い
この話は以下の記事の続きです。
maruneko-cannot-sleep.hatenablog.jp
自分は占いを信じない人間なはずだ。
けれども雑誌の後ろについている「今月の運勢」みたいなものは、結構しっかり目に読んでしまう。
そして、そういうページによく書かれている「宝石類を持っているとあなたの運気は上がるので、常に携帯してください」みたいなアドバイスにツッコミを入れることもしばしばだ。
ただ美味しいご飯を食べると結果を忘れてしまうことが多い。
そんな僕が忘れることができない占いの結果が2つある。
前回そのうちの1つについてお話をさせてもらった。
今回は残りの1つについて語らせてもらいたい。
温泉街にて、占いマシーンと出会う
奥様と2人で温泉に行ったときのことだ。
温泉街は大好きだ。
街の雰囲気が好きで、いろいろ巡りたくなる。
特に寒い時期の温泉街が好きだ。
寒ければ寒いほど温泉がありがたく感じるし、風呂上がりの食事が最高に美味しく感じられる。
温泉街を歩くだけで、自然とテンションが上がるし、ふだんしないことにも挑戦したくなる。
その日は雪景色の街を奥様と歩いていた。
そして、おみやげ屋さんの前に占いマシーンがあった。
奥様はふだんは占いなどを信じないタイプだが、温泉街の雰囲気もあってか、2人でやってみようということになった。
そのマシーンは恋愛運を占うことができるらしく、順番に占ってもらうことにした。
まず奥様が占ってもらう。
奥様の占いの結果には、「結婚相手は自由奔放なタイプで、上手くいくにはあなたの包容力が必要です」とあった。
そして占いの最後に「結婚相手にふさわしい人のイニシャル」が書かれていた。
なんと、そのイニシャルは僕の名前のイニシャルと一致していた。
「結婚してよかったでしょ」と奥様に恩着せがましく言う。
奥様は「う〜ん」と納得のいかない声を出した。
そしていざ僕が占ってもらう番になった。
占いの結果を凝視する。
「結婚相手にはあなたの自由奔放なところを受け入れられる包容力が必要です。」
どこかで聞いたような内容だ。
そこまで僕は自由奔放ではない。
確かに中学生のときはフーテンの寅さんに憧れた。
ただそれはいろいろな所に行けていいなぁというくらいの感覚だ。
気を取り直して、僕の「結婚相手にふさわしい人のイニシャル」を見る。
P
パー子さん以外に知らないぞ、日本人のP。
結果が書かれていた紙が雪で滲んだのか?
奥様が失笑する。
ちなみに僕の奥様のイニシャルはPではない。
彼女は北斗の拳を愛読し、「愛などいらぬ」という名台詞を、家の外でも聞こえるくらいの大きな声で叫ばれる自由奔放な人である。