まる猫の今夜も眠れない

眠れない夜のお供に

【セルフカバー】予想できない結末があなたを待っているが、その上で大したことはない話

セルフカバー

この道をゆけばきっといつか光り輝く海辺にたどり着ける。

そんな予感をさせてくれる前回のセルフカバーであった。

もう完全にやり方はつかんだ。

読者様は大船に乗ったつもりで後悔先にただずである。

なお従来通り、加筆部分は右詰め斜字体でかかせていただくことにする。

PAKUTASO (www.pakutaso.com)

予想できない結末があなたを待っているが、その上で大したことはない話

奥様にお許しを頂いたので今日もジョギングをした。

ただし帰りにコンビニでにんにくチューブを買ってくることが条件だった。

身体の不調もあり前のジョグから1週間以上空いたので同じように走れるか心配だったが、思いのほか身体は軽くスピードを上げても苦しくはなかった。

4キロほど走っていて快適だと思われた瞬間、急に差し込みに襲われる。

トイレの神様が僕を呼んでいるのだ。

「これは走り続けることは出来ない」と判断し、ウォーキングで家まで戻ることにした。

奥様に「夕食を作ってほしい」と頼まれた。

僕は料理は好きなので快諾した。

ひとり暮らしが長かったせいか料理をすることに抵抗感がない。

寧ろいいストレス発散になる。

頼まれた料理はカレーだった。

PAKUTASO (www.pakutaso.com)

定期的な腹部の鈍痛に襲われ、括約筋を活躍させるためにつま先で歩くことはあったが、何とか家に一番近いコンビニに辿り着いた。

そこで僕はにんにくチューブをかごに入れた。

流石にそれだけでは切ないと思いパンとおにぎりを2つずつ、そして水2リットルを3本バスケットに入れてレジに向かった。

余談であるが、水2リットルは1本120円程度であったが、同じメーカーの同じ水1リットルは1本170円であったのが心に残った。

なぜ量が少ないもののほうが高価なのだろうと不思議に思ったからである。

昔はカレーにとてもこだわったものだった。

今思えば馬鹿らしいが家カレーに5000円ほどかけていた。

だからといって意外なことはしない。

まずは市販のカレーを2つ混ぜる。

そしてコリコリ感を出すために軟骨とカシューナッツを大量にいれる。

それだけでも結構スペシャルなカレーになる。

ちなみに辛党の僕は七味唐辛子を1本入れていた。

PAKUTASO (www.pakutaso.com)

水2リットルが3本、つまり6リットルもあるのでバスケットは少し軋む感じがした。

地球環境に配慮していつもは大きなリュックを背負っていて、その中に買ったものを入れるのだが、この日はジョギング中だったのでそんなものはない。

だからレジ袋を購入しないといけないわけだが、この量は1袋では足りない。

したがって地球様には申し訳ないがレジ袋を2つ買うことにした。

レジ・カウンターにはホアン(仮名)さんという男性がいた。

ホアンさんはどこの国のかたなのかは解らないが、とても声が高く腰も低くて好きな店員さんだった。

僕はホアンさんに「すいません、レジ袋を2つください」と言った。

もうそんな偏りの多いカレーは作らない。

今はもう家族のカレーを作るだけだ。

僕はトントンと野菜を刻み始めた。

すると「ガリッ」という音とともに鈍い痛みが走る。

爪の先を切ってしまったようだ。

深爪のような状態になってしまった。

「まあイケるだろ」と思ったが、どうもそうはいかない。

指がジンジン痛み始めた。

出血はしていない。

しかし調理を続けようにも痛みが無視できなくなってくる。

こうなると居ても立っても居られない。

色々試すがどうにも痛みが抑えられない。

やむなく指をギュッと握ると痛みがひく感じがした。

これはいい。

調子に乗った僕は指をさらにギュッと力強く押した。

さらに痛みがひいた感じがする。

よし、いいそ。

「ふんぬ。」

僕はさらに指を潰すように押した。

すると痛みは静まったが指からプッと出血が始まった。

PAKUTASO (www.pakutaso.com)

僕の中では1つ目のレジ袋2リットルペットボトル2本もう1つのレジ袋2リットルペットボトル1本とにんにくチューブ、パン2つ、おにぎり2つが入るものだと勝手に思っていた。

そのように分割すれば重さも比較的均等になるし、そもそもコンビニのレジ袋に2リットルペットボトル3本を入れると破れてしまう心配がある。

ところがホアンさんは1つ目のレジ袋1本、2本、3本と2リットルペットボトルを入れていった。

僕は「ホアンさんはパン2つとおにぎり2つが水の重さで潰れないように配慮してくれているんだ」と思い、感謝をした。

同時に自分の考えの浅はかさを恥じた。

ホアンさんありがとう。

ますます好感度があがりました。

しかし話はそこで終わらなかった。

ホアンさんは1つ目のレジ袋1本、2本、3本と2リットルペットボトルを入れたあとに、にんにくチューブおにぎり2つ、そしてパン2つを詰め込んだ。

それから空の2つ目のレジ袋を僕に手渡ししてくれた。

僕はホアンさんの狙いが全く解らなかったが、とりあえず商品を袋詰してくれたことに感謝をして「ありがとうございます」と言って店を後にした。

家に変えると、パンとおにぎりが潰れていることに気づき、パンに至ってはパニーニのような形状になっていた。

いや、狙いはよかった。

しかし目的のためとはいえやりすぎた。

本当に潰してしまっては元も子もないではないか。

中のものが出ない程度になぜできなかったのか。

過ぎたるは及ばざるが如しである。

 

まとめ

セルフカバーの方向性はこういうことだと思う。

要するに2つの記事が1つのパンチラインに収束するということだ。

しかし収束させるということは同時に記事のインパクトも尻すぼんでしまうということにちょっと前の僕は気付いていなかったようだ。

なんと切ないことであろう。

セルフカバーへの僕の切ない片思いは続くのだろうか。

 

この記事は当然のことながらフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係がありません。