まる猫の今夜も眠れない

眠れない夜のお供に

言えないよ

言えないよ

朝起きると頭が締め付けられるように痛い。

喉もカラカラで痛みを感じる。

強い吐き気に襲われて、1時間ほど布団から出られないでいた。

何とか起き上がり扇風機のスイッチを入れ、再び横たわる。

ギュッギュッというリズムで頭が締め付けられる。

耐え難い時間だ。

しかし階下より洗濯物をたためという司令が下る。

僕は重い体を起こして階下に降り任務を遂行する。

そして弱々しい声で自分の状況を伝えると、奥さまは心配して僕に薬をくれた。

そのあと奥さまは家族の朝食を作ってくれたが、食欲がわかない。

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何も食べることができず、ソファで横たわっていると、奥さまより「買い物に行ってくるのでそのあいだ子どもたちをよろしく」と次のミッションを言い渡される。

頭痛と吐き気で朦朧としながら、子供からのことばに「へいへい」と反応する。

それ以上の言葉を発すると確実に吐き気に負けることが解っていたからだ。

「知らん」、「調べて」、「あとで」、「無理」、「キツい」が限界だ。

このとき頭痛と吐き気があるときは鼻音が続く「うんうん」などの発声がこたえることが解った。

出そうになるのだ。

奥さまは2時間後に帰宅されると燃えカスになっている僕に気付き、「ちょっと寝てこい」と許可をくださった。

そして再び薬をもらい、僕は泥のように眠った。

夕方まで横になると、最低限の行動はできるくらいまで体力と気力が回復をした。

午前中は本当に辛かった。

正直幾度となくトイレに駆け込んだ。

吐き気がかなりおさまっただけで人生が薔薇色になる。

僕は再び階下に降り、奥さまに少し良くなったことを伝えた。

ただ何も食べたいとは思わなかった。

奥さまは心配して、「胃腸風邪かもしれない、今日は安静にしていな」と言ってくださった。

そして体にやさしいオヤツや飲み物を用意してくれた。

 

言えないよ、飲んだなんて。

昨日家族が寝静まったあと、焼酎をソーダ割りにして8杯ほど飲み、軟骨を焼いて食べ、ピリ辛ジャイアントコーンを1袋開食べきり、それだけに飽き足らず、さっぱりしたものが食べたくなってカップアイスを2つも食べたなんて。

そしてそのまま半裸で寝てしまったなんて。

悲しいよ、二日酔いだなんて。

意図せずしてオート・ファジー

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この記事は当然のことながらフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係がありません。

 

※ 回復したい人に最高です。