漫画夜話について
漫画夜話では国民的な漫画になっていてもおかしくないほど面白く、もっと高く評価されるべき作品を紹介させていただこうと思っている。
既に高い認知度がある漫画に関しても、充分な評価がなされていないと感じる場合は共有させていただきたい。
C.M.B. 森羅博物館の事件目録
「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」は加藤元浩先生 が描く作品であり、知の守護者の証であるC.M.B.の指輪を持つ少年博物館館長と体力と精神力に優れた女子高生がさまざまな事件を解決するという推理漫画である。
以前、加藤元浩先生の作品「Q.E.D. 証明終了」に関して触れさせていただいたが、「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」はその姉妹作品と言われている。
「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」の優れている点
「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」はハイ・クオリティーの推理漫画である。
「Q.E.D. 証明終了」、「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」ともに起きた事件を科学的に紐解いていくという姿勢は同じである。
「Q.E.D. 証明終了」は数学や物理などのテーマが多いのに対して、「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」は民俗学、歴史学、植物学、動物学などに関わるテーマを多く扱っている。
作者の加藤元浩先生の発想や知識の広さにただただ脱帽する。
そしてテーマが多岐にわたっているために、何度読んでも飽きが来ない。
あくまで個人的な感想だが、「Q.E.D. 証明終了」は理系、「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」はほんの少しだけ文系よりの作品だと思っている。
(ちなみに加藤元浩先生は理系の大学を出られている。)
したがって、数式などは苦手だが、理に適った推理漫画が好きだという人はハマる可能性大である。
また「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」は怪奇現象やオカルト的な内容も扱っている。
もちろんそれらも科学的に解明できる現象であるということを導いているのだが、大正や昭和の文豪が描いた推理小説的な雰囲気を漂わせることもある。
さらに「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」は新しい物事の見方を教えてくれる。
僕はこの漫画を読んで、「勉強することの意味」を学んだ。
もしも「なぜ勉強しないといけないのか」と悩んでいるならば、もしくはお子様にそういう質問をされて困っているのであれば、「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」は1つの答えを与えてくれる。
今のところ国民的な漫画になっていない理由の考察
基本的には「Q.E.D. 証明終了」と同じ理由で、発行部数が多い雑誌での連載でなかったことが挙げられる。
そのほかの理由を考えるならば、主人公が少年博物館館長というやや感情移入しにくい設定であったことも挙げられるかもしれない。
個人的には「Q.E.D. 証明終了」も「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」も、国民的な推理漫画と言われるものに全く劣っていないと思っている。
まとめ
「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」はさまざまな気付きを与えてくれる絶品の推理漫画である。
遺跡や歴史的遺物、民俗学などに関わる内容が推理に関わり、ストーリー自体が奥深いものになっている。
それらのテーマが好物な人には最高の推理漫画であるだろう。
※ 平和について学びたいなら以下の巻がおすすめ。
今こそ読むべき内容が描かれている。
※ この記事で述べられている内容はあくまでも個人の感想です。
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