まる猫の今夜も眠れない

眠れない夜のお供に

【合唱指導が不慣れな先生必見!】合唱のコツ

はじめに

今回の記事は関心がない読者様にはまったく価値のないものだ。

そういう方はぜひご自身の時間を大事にする上でもこの記事は読まないでほしい。

ただ「学校の先生ってこんなことまでしてるんだ〜」という気持ちにはなると思う。

本題に入る。

「合唱の指導をしなくてはならない」という状況はふつうの人ならば当然ないことである。

裏を返せば、その事態に直面したとき、何をどうすればいいのかわからなくて当然だ。

合唱大会で常勝を誇る先生と先月お話する機会があった。

今回はその先生が教えてくれたことをまとめた記事となっている。

ちなみにその先生は「それまでのクラス運営で失敗していて、団結力のないクラスを作っていたら、どれだけ合唱指導に長けていても勝つことはできない」と言っており、ふだんのクラス運営で団結力を培うことが一番大切だと述べていることも併せて記載しておく。

余談であるが、「先日」という表現はその日の1日前の「昨日」を指すとは限らないのに、「先月」という表現は必ずその月の1つ前を指すのはなぜだろうと思ったが、当然本題には関係がないことなので、この箇所は編集でカットしておくこととする。

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1.パート・リーダーを決める

最初にすることは各パートのリーダー、サブ・リーダーを決めることである。

これは関連記事でも書いていることだ。

混声合唱で痛いのは違うパートに引っ張られて、和声が綺麗に聞こえないことだそうだ。

絶対に音を外さないパート・リーダー、ないしはサブ・リーダーを作ることで、ほかの生徒はその人に音を合わせるよう指導することができる。

リーダーに選ばれることでその生徒にとっても自信になり、責任感が生まれるとのことだ。

また合唱には音程だけでなく、声量タイミングも同様に重要で、その中心人物はそれらの部分においても模範となるように育成していくのが良いらしい。

もう1つのポイントはそれらの音・声量・タイミングを間違わない生徒をグループの端に配置することだ。

例えばアルトの中心人物たちをソプラノのグループに隣接するように配置するというのだ。

こうすることでほかのアルトのメンバーはソプラノの影響を受けなくなるわけだ。

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2.声が出るようになったら、強弱記号を意識させる

パート・リーダーが決まって、練習をすると自然と音は出てくるので、次は強弱記号を守らせるということである。

レベルが低い合唱コンクールでは声が大きければ勝利みたいなこともあるかもしれないが、ある程度のレベルの大会になるとそうはいかない。

ちなみにコンクールがホールで行われる場合は声が反響するので、声量を追い求めるよりも和声が綺麗に聞こえることを追い求めたほうがいいらしい。

ちなみに強弱記号といっても複雑なものではない。

ピアノ(p)、メゾピアノ(mp)、メゾフォルテ(mf)、フォルテ(f)、フォルテシモ(ff)くらいがわかれば充分である。

仮に楽曲でフォルテシモがあるとするならば、その部分が最も強い音が出ていないといけない。

ピアノの部分をフォルテで歌ってしまえば評価が下がるのは当然だ。

なお指揮者が信頼できる人物の場合は指揮の際に指でその強弱の程度を伝えさせても良いらしい。

例えばピアノなら指を1本、フォルテシモならば指を5本立てるといった具合だ。

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3.スピードを変えてみる

パート・リーダーが機能し、強弱記号が守れるようになってもあまり上手くないと感じる場合はスピードに問題がある可能性がある。

もちろん曲のスピードを劇的にかえてしまうのは編曲であり、評価が下がってしまう可能性があるのでおすすめはしない。

ここでのスピードの変更は少し早くしたり、少し遅くするということを意味している。

一概には言えないが、そもそもテンポが遅い曲は若干速いテンポで合唱させるとよい場合がある。

こうすることで発声のタイミングが合いやすくなることがあり、音を伸ばす箇所もミスが少なくなる。

逆もまた然りで、テンポが速い曲は若干テンポを遅くしたほうがいい場合もあるらしい。

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4.ブレスの位置を意識させる

合唱中に困ることは歌い手が自分の都合で息継ぎをしてしまうことだ。

特に音を伸ばす部分でバラバラに息継ぎをされると、音が途切れ途切れに聞こえてしまう。

これではせっかく和声が綺麗に響いても減点の対象となってしまう。

しかし合唱曲の楽譜にはブレスが記載されていない場合もあるので、自信がない先生は音楽の先生にブレスの位置を教えてもらうといいらしい。

それが難しい場合は、割と歌詞が意味をなすところで区切るのがよいとのことである。

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5.メトロノームなどを用いて効果的に練習する

合唱の練習においてメトロノームは重要である。

リズムを強調した練習になるので、出だしの音などが揃いやすくなる。

その際にはパートが向き合って練習することも大切だ。

そうすることで違うパートがどこでどんな音を出すかを知れるし、互いに引っ張られない訓練にもなるからだ。

またメトロノーム以外にも音量を測定するアプリケーションが存在する。

自分たちの声量がどのくらいのデシベルになるかわかると、生徒たちは盛り上がり、励みになったりする。

メトロノームのアプリケーションも音量測定のアプリケーションも無料で手に入れられるもので充分である。

また生徒たちの歌唱を録音して聞かせることで、自分たちの改善点を意識させることも大切である。

これらのことはタブレットがあれば全て簡単にできることなので、練習に行き詰まった場合はぜひとも取り入れてみてほしい。

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6.最終確認をする

ここまで出来ていればかなり合唱が上達したと思われる。

あとは最終確認が必要だ。

指揮者に関しては「伴奏者を含めた全角度から指揮が見えるか」、「その指揮は充分に大きいか」などを確認する必要がある。

歌い手に関しては並びを最終確認したい。

このころにはパートの境界にエースをしかなくても大丈夫な状態だとは思う。

なおここでは各パート3列で並ぶ状態を仮定したい。

学校のルールで身長順に並ばせないといけない場合は難しいが、可能であれば声が通る生徒を前列に並べたい。

最後まで音取りが不安なパートがあれば、最後列に音程がしっかりしている生徒を並べ、それよりも前の列の生徒はその声を聞いて調整させたい。

 

まとめ

このように学校の先生はいろいろなことを考えて指導しているようだ。

保護者の皆様は合唱大会などが行われる場合はぜひとも先生たちの労をねぎらっていただきたいものである。

 

※ プロの合唱指導はこちら。

闇夜の竜王戦 (後編)

闇夜の竜王戦

この記事は先だって行われた闇夜の竜王戦の後編を記録したものである。

なお、この竜王戦将棋とは一切の関係がないので、たまたまお読みになられたかたは決してタイトルに騙されないようにしていただきたい。

また読者様がイメージしやすいように、部屋内の空間に数字をふらせていただいている。

四方は壁であり、⑮の下に部屋の出入り口があると考えていただきたい。

また部屋内部には窓や洗面所につながる部分もあるが、対戦には不要な情報であるため、ここでは割愛させていただいている。

 

①②③④⑤

⑥⑦⑧⑨⑩

⑪⑫⑬⑭⑮

 

対局の目的は姫の安眠を守ることと王子の安全も保証することであった。

前半戦を終わって王子猫王奥様が寝ている状態となっている。

なお、この時点で眠っていないのは猫王のみとなっている。

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⑮→⑭王子

後半の初手として王子が⑭へ移動する。

 

⑩→⑨奥様

奥様王子が⑨に入るこむのを防ぐためにその空間を埋める。

眠っていても僕のして欲しいことがわかる奥様に愛を感じることはないが、有り難いと思う。

 

⑭→⑮王子

今度は王子が⑩をねらうために⑮に移動する。

眠っているにも関わらず、なかなかの策士である。

 

①②③④⑤

⑥⑦⑧⑨⑩

⑪⑫⑬⑭⑮

 

⑨→⑩奥様

奥様が再び王子が⑩に入るこむのを防ぐためにその空間を埋める。

眠っていても僕の望むことがわかる奥様に愛を感じることはないが、有り難いと思う。

しかしその上でいったい何が行われているのかはもはや理解を超えていた。

 

⑮→⑭王子

再び⑨を目指すためか王子が⑭へ移動する。

 

⑩→⑩奥様

奥様が無意識に⑭と⑨の間に足を伸ばし、ディフェンスをかける。

流石である。

 

①②③④⑤

⑥⑦⑧⑨⑩

⑪⑫⑬⑭⑮

 

⑭→⑬王子

彷徨える蒼い弾丸よろしく王子が移動を繰り返す。

 

⑦→⑦猫王

猫王が⑬と⑧の間に足を伸ばし、王子の移動を妨げる。

 

⑬→⑫王子

安住の地を求めて王子が引き続き移動をし続ける。

 

①②③④⑤

⑥⑦⑧⑨⑩

⑪⑫⑬⑭⑮

 

⑦→⑦猫王

猫王が伸ばした足をたたみ、金縛り状態に戻る。

 

⑫→⑪王子

王子が⑪に移動してはっきりとした声量で寝言を言い始める。

絶体絶命と思われた瞬間に軌跡の一手が生まれる。

 

⑩→⑩奥様

奥様が寝言で王子の寝言を注意する。

 

①②③④⑤

⑥⑦⑧⑨⑩

⑪⑫⑬⑭⑮

 

⑪→⑪王子

王子がまさかの⑪で起きあがる。

 

⑪→⑦王子

王子が⑦で寝ている猫王にフライング・プレスをする。

 

闇夜の竜王戦は両者TKOのため引分となった。

 

この記事は当然のことながらフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係がありません。

 

※ 将棋盤。

[rakuten:syogoya:10001034:detail]

闇夜の竜王戦 (前編)

闇夜の竜王戦

この記事は先だって行われた闇夜の竜王戦に関するものである。

この竜王戦将棋とは一切の関係がないので、たまたまお読みになられたかたは決してタイトルに騙されないようにしていただきたい。

また読者様にイメージしやすいように、部屋内の空間に数字をふらせていただいた。

四方は壁であり、⑮の下に部屋の出入り口があると考えていただきたい。

また部屋内部には窓や洗面所につながる部分もあるが、対戦には不要な情報であるため、ここでは割愛させていただいている。

①②③④⑤

⑥⑦⑧⑨⑩

⑪⑫⑬⑭⑮

上記の部屋において王子まる猫奥様が寝ており、姫を安眠を守ることがこの勝負の目的である。

なお、便宜上、まる猫を猫王と呼ぶこととする。

対戦開始前に猫王がしたことは①⑥⑪の壁に布団やクッションを敷き詰めることであった。

この行為により、猫王王子が壁に頭などをぶつけることから守ろうとしているのであった。

そう、この対戦は姫の安眠を守ることが目的であるが、同時に王子の安全も保証することが勝利の条件となるのであった。

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さて対局早々動いたのは王子だった。
なお、この時点で起きているのは猫王だけである。

 

①②③④⑤

⑥⑦⑧⑨⑩

⑪⑫⑬⑭⑮

⑥→⑪王子

猫王王子の距離ができたことをよしとし、睡眠に集中する。

ただし⑦猫王は⑧のとなりにいるので、「朝まで自分が金縛りになりますように」とお祈りをして一切の寝返りを打たないように心がけた。

 

⑥→⑥猫王

金縛りを気取る。

 

⑪→⑫王子

王子猫王の足もとに移動する。

 

①②③④⑤

⑥⑦⑧⑨⑩

⑪⑫⑬⑭⑮

 

⑦→②猫王

猫王王子を足蹴にしないように気を遣い、②へ移動する。

 

⑫→⑬王子

王子がさらに移動をする。

 

②→⑦猫王

王子の足元に移動したのを確認し、猫王も移動する。

そのあと、⑧と⑬の間に猫王は足を伸ばし、王子の侵入を妨げる。

 

①②③④⑤

⑥⑦⑧⑨⑩

⑪⑫⑬⑭⑮

 

⑬→⑭王子

王子がなぜかさらに移動を重ねる。

 

⑨→⑨奥様

うなって王子を足蹴にする。

 

⑭→⑮王子

王子奥様の攻撃をかわすためにさらに移動する。

 

①②③④⑤

⑥⑦⑧⑨⑩

⑪⑫⑬⑭⑮

 

⑦→⑦猫王

静かに立ち上がり⑮の左側にクッションを投げ、王子が壁にぶつかっても衝撃がなくなるように取り計らう。

 

⑨→⑩奥様

うなりながら移動する。

 

まさかの長期戦の様相を呈してきた闇夜の竜王戦

このあと、誰も興味がない決着がつくことになる。

 

この記事は当然のことながらフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係がありません。

 

※ 将棋盤。

[rakuten:syogoya:10001034:detail]

魚の骨が喉に刺さったら? 〜徒然すぎて草〜

魚の骨が喉に刺さったら? 〜徒然すぎて草〜

※この記事は2024年12月3日に書かれたものです。

 

【今週の質問】

高所恐怖症の人が橋、崖などの高い場所から命綱を装着して飛び降りるアトラクションをしなくてはいけないときになんと言えばいいか教えてください。

 

【解答】

バンジー休す

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僕は芸人さんをリスペクトしていて、漫才が好きなので、毎年M1が楽しみだ。

今年はエバースさん、真空ジェシカさん推しだ。

推しに優勝してほしいが、やはり本命は令和ロマンさんになるのだろう。

底が知れない爆発力を持っているからだ。

エバースさんはツッコミの向こう側を楽しめる漫才をするが、どう漫才を終わらせるかが見どころだ。

真空ジェシカさんは単純に僕が好きなコンビだが、現時点で完成している漫才をさらにどう進化させるのかに目が離せない。

ちなみにバッテリィズさんも好きだ。

まぁ現時点では決勝に残る漫才師さんがどなたかも解っていない段階なので、僕の予想は大外れするかもしれない(※12月5日に正式に発表がされました)。

そんなことを考えながら夕食を食べていると、喉に今まで感じたことのない違和感を覚える。

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魚の骨だ。

喉の奥にこんなにクリアな存在感は初めてだ。

カジキマグロ的なものが一匹丸ごと刺さったんじゃないかと思えるほどだ。

凄い異物感を感じる。

取り敢えず何とか自分で取ろうと口を開けるが、危うく顎が外れそうになる。

経験のある読者様はお解りだと思うが、顎が外れそうになるだけでも激痛なのだ。

やむを得ず「これは自分では取れない」と判断し、Google先生を頼り検索する。

そこで調べると、自分で無理に取ろうとせず耳鼻咽喉科を受診するのがよいとある。

実際にさまざまなクリニックのサイトを見ても同じようなことが書かれていた。

昔から「ごはんを丸飲みすればいい」と言われてきたが、どうやらそれは逆効果になることがあるらしい。

魚の骨がさらに深く刺さる危険性があるらしいのだ。

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その時点で病院が閉まっている時間だったので、僕は明日の朝まで骨が刺さっていたら耳鼻咽喉科を受診しようと決めた。

何をするにしても喉がチクチクして気になる。

「困ったな」と僕は思った。

ふだん痛まないところに痛みが走ることがこれほど生活に影響を与えるとは思わなかった。

「眠れないかもしれない」という不安が的中し、深夜の1時に目が覚める。

一度起きてしまうと再び入眠するのに時間がかかる。

そこで僕は携帯電話で魚の骨を抜くのにかかる治療費を調べるためにいろいろなクリニックのホームページをを見る。

だいたい8000円くらいだ。

「8000円か...」

財布には1200円しかなかった。

次の日の朝、喉には痛みはなかったが違和感はあった。

ヤツはまだいる。

奥様に「骨を取るのに8000円くらいかかる」と伝えると、「痛むのか?」という問いが返ってくる。

「痛みはありません」と答えると、「良かったな」と言ってもらえた。

僕は魚の骨としばらく一緒に生きることになった。

 

・なお実際に同様のケースでお困りの読者様は専門家の意見をお聞きください。

・ふつうの方はきちんとお医者さんに頼ったほうがいいと思います。

 

※ 魚の骨。

闇夜の竜王戦 (序)

闇夜の竜王戦 (序)

旅行、なんと妙なる響きであろう。

大黒柱の僕が腐りかけの我が家も旅行には目がない。

家族からは腐りかけのレディオと言われて幾星霜。

レディオは腐ることはないのに。

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そんな旅行好きな家族ではあるが、1つ問題があるのであった。

それは僕の稼ぎが少なくて宿泊のときはいつも小さな1部屋しか借りられないということだ。

「それもまた風情ではないか」とお考えになられるかたがいるかもしれない。

大きな間違いだ。

まず僕であるがイビキが凄まじいことでロック・シーンに名を残した人間である。

その低音の響きたるや奥様に「耳栓をしていても逃れられない」と言わせるほどだ。

ドームでのライブ中に停電が起きたときも、僕のイビキのベース音だけは球場全体に響き渡っていたという逸話を持っている。

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そして我が家には王子がいるのだが、この王子寝相神がかっている

朝起きると王子だけが違う部屋にいることくらいなど可愛いもので、新しいフィギュア・スケートをポージングを開発しているのかという体勢で熟睡されていることがある。

王子寝言も他の追随を許すことがないクオリティーで、無意識下であるのにアメリカのヒット・チャートを席巻する寝言ラップを繰り出してくる。

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つまりダイナミックな寝相を誇る寝言ラッパーと伝説のイビキ・ベーシストが共演することになるのだ。

奥様いわく「悪夢しか見ることができない」とのことだが、奥様が困られる分には我慢していただくしかない。

我が家には王子と歳の離れた天真爛漫な姫がいる。

つまり家族が1部屋で眠るときの問題は、寝相寝言ラッパーイビキ・ベーシストから姫の安眠を守らなければならないということである。

読者様がイメージしやすいように、我々が泊まる部屋を以下のように表示させていただきたい。

①②③④⑤

⑥⑦⑧⑨⑩

⑪⑫⑬⑭⑮

上記の部屋において王子まる猫奥様が寝ており、姫の安眠を守ることが毎回の勝負の目的である。

そしてつい先日、闇夜の竜王戦が行われたことはあまり知られていない。

 

この記事は当然のことながらフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係がありません。

 

※ 将棋盤。

伝説のメタルバンド JUVEN-EYE-LEのencyclopedia メンバー紹介3

伝説のメタルバンド JUVEN-EYE-LE のencyclopedia

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メンバー

フランケンシュタイナー (ベース)

ベースの演奏は酷評されることが多いが、抜群の演技力を誇る。

何かに挟まれるとそのまま後方に回転して地面に頭を叩きつけて転ぶ癖を持つ。

ライブでは主体的には活躍しない。

街を歩いていると、喫茶店から出てきた母子が抱き合って「何で売り切れてるの〜!」と泣いているのを見たことがある(実話)。

写真に映るときは必ず白目になってしまう。

ホーム・ベースを持っていることがある。

 

ブレーンバスター69 (ベース)

虚言症。

アプリもWebサイトもメールもすべてインターネットと呼ぶ。

信号が青になり、車が10車線くらい並んでいる横を通り過ぎるときに「陛下」になった気分になる。

音読みができない。

気分が乗ってくるとベースそっちのけで独特なダンスを踊り出す。

 

完全変態 (ボーカル)

収入の大部分をチャリティーに寄付することで知られている。

自らは粗食をしてお金を節約し、たまったお金で子どもたちにプレゼントを購入するのが趣味。

休日は海岸の清掃をしたり、山に捨てられているゴミを拾う。

人々の笑顔が好き。

子どもたちが遊んでいる公園が好き。

極度の音痴で知られる。

 

レバンロック (ボーカル)

地図と空気が読めない。

声が裏返ると元に戻らない。

「パリ」を「パリス」、「ルイ」を「ルイス」など日本語では発音しなくてもいい「ス」を必ず発音する。

 

チョイソル315 (ボーカル)

人の意見に賛同するのが好き。

肉が食べられない。

自分の考えがない。

サルサソース」を「猿誘う酢」だとは思っていない。

 

夜行列車 (ボーカル)

夜の7時すぎには眠たくなるので夜行列車に乗れない。

栃木県をこよなく愛する。

本当は闘牛士になりたかった。

「雨傘」を「あめかさ」、「小走り」を「こはしり」というように日本語の音韻現象に疎い。

 

Sir Night CROWL (ボーカル)

議論の破壊王としてお茶の間の人気者となる。

後年あれは議論ではなくイチャモンではないかという声が強くなる。

博物館などに鎧があると必ず着てしまう。

「カタラーナ」を「堅ランナー」だと思っている。

キノコ好きを名乗っていたが、食べていたものはキノコではなかった。

 

夏のロドリコ (シタール)

本人も名前の由来を知らない。

実家には楽器がシタールしかなかった。

スペイン料理に目がない。

ジョギングをしていたときに立派な鉄筋コンクリートの家を見つけて、表札を見ると「木造」と書かれていたことに衝撃を受けた(実話)。

「東京ドーム何個分」と言われても東京ドームに行ったことがないのでイメージがわかない。

「葛湯」というものに抵抗感がある。

スペインとポルトガルの区別がつかない。

 

この記事は当然のことながらフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係がありません。

 

※ メタルバンド。

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JUVEN-EYE-LE 歴代メンバー

ヤスC (ベース)→脱退、入道雲 (ドラム)→脱退、ロバートソン本郷 (ボーカル)、水飲み過ぎ (ギター)、ユニットバス (ターンテーブル)、リコール対象 (パーカッション)、少食 (ギター)、ドリルマン (ギター)、人間マングローブ (ギター)、アイドル・マニア (ベース→ギター)、海外旅行 (DJ)、ホメロス (ギター)、イカロス (ギター)、スターダスト (ギター)、肉じゃが (ギター)、坂道 (ギター)、takagi (ベース)、フランケンシュタイナー (ベース)、ブレーンバスター69 (ベース)、完全変態 (ボーカル)、レバンロック (ボーカル)、チョイソル315 (ボーカル)、夜行列車 (ボーカル)、Sir Night CROWL (ボーカル)、夏のロドリコ (シタール)、ある振動 (ティンパニ)、ムササビ一家 (オーボエ)、汁粉よ、それいけ (ファゴット)、狂炭酸 (コントラバス)、らっしゃい門 (ヴィオラ)、淀川乱丁 (バイオリン)、梅野九朔 (バイオリン)、スマイル・デービス (バイオリン)、盆上品 (チェロ)、自分以外徹底除菌 (フルート)、ノスタルジア伸びたる皺 (クラリネット)、おじいさんのフルート刑 (ホルン)、ヨーグルトだと思ったら違った (トランペット)、銀河鉄道に猿 (トロンボーン)、檸檬NEU檸檬 (チューバ)、コマンド参謀 (パーカッション)、冷やしアイスクリーム (パーカッション)、辺境の城マブタ (ボーカル)、ビールの研究 (ベース)、承知駆梅 (ギター)、雑記チェーン (ボーカル)、哲治たちの沈黙 (ギター)、老人 to me (ドラム)、メッセージ・イン・ア・悟 (ボーカル)、ハゼと共に去りぬ (ダンサー)

【夏空に流れ星2】 秋風に口づけを (ディレクターズ・カット)

真夜中の電話

今でこそ花粉症で鼻が完全に詰まる僕であるが、高校3年生のときは鼻水がとめどなく出ることで悩んでいたものだった。

なぜ人はかくまで体質が変わるのか理解に苦しむが、大学入試の受験会場でティッシュペーパーが1袋では足りず、やむなくテストの問題用紙で代用したことを覚えている。

これはそんな僕が大学に入ってしばらくしてから体験した恋の物語だ。

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アメリカから日本に帰ってきて、大学受験をし、僕は一人暮らしを始めた。

生まれ育った場所から遠く離れた街で過ごす日々は気楽で楽しいものであった。

朝までダラダラと起きていて大学へ行き、昼過ぎに眠りについたりと、ややもすれば自堕落な毎日を送っていた。

そんな日常の中、電話があった。

夜の12時くらいだった。

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夜の電話は人を不安にさせる。

何事かと思い電話に出る。

電話の主はミミコだった。

「こんな遅くにごめんね。」

卒業式以来の声に懐かしさを覚える。

「どうしたの?」

僕は電話越しに訪ねた。

長い長い沈黙のあと、噛み殺した吐息が漏れる。

ミミコは小さな声で泣いていた。

「何かあったの?」

電話越しでミミコが震えているのが解る。

僕から口を開いた。

「大丈夫だよ。」

根拠なんかない。

けれども僕がミミコを大丈夫だと安心させてやるという思いがあった。

「...好きでもない人と付き合うことになったんだ...。」

「え、そうなのか。」

「でもね、やっぱり違うと思ってお断りをしたの。」

「うん。」

「そしたらいっぱいいっぱい酷い言葉を言われて...。」

「うんうん。」

ワイってそんなに駄目なのかなぁ。」

ミミコは涙をこらえようとしていた。

「ごめんね、こんなことでこんな時間に。」

僕は正直嬉しかった。

ミミコが僕を忘れていなかった。

それだけじゃない。

ミミコが僕を今も必要としてくれていることが嬉しかった。

「ミミコは駄目じゃないよ。」

ミミコの涙は止まらない。

こういうときは臭すぎる言葉のほうがいいと思った。

「隣りにいたら頭をポンポンしてあげるんだけど。」

ミミコは小さく笑って「もう、なんなの、それ」と呆れ笑いをした。

「でもそばにいないから、朝までだっていい、ミミコの素敵なところを挙げていくよ。」

ミミコはこみ上げる悲しみを飲み込んで、小さく「ありがと」と言った。

「キミは今も優しいね。」

「ミミコは僕が適当なことを言っていると思っているかもしれないけれど、本当に朝までミミコの素敵なところを言うつもりだよ。」

「ううん、もういいの、こんな遅くに本当にごめんね。」

「いや、こちらこそブーメランの件は本当に申し訳なかった。」

どさくさに紛れて僕は過去の罪を精算しようとした。

ミミコは笑って、「ああ、あれは許さないんだから」と言う。

「いや〜、許せよ〜、してほしいことがあったら何でもするからさ。」

ミミコは笑顔になって「許さないよ〜」と言う。

しばらくじゃれ合ったあとでミミコは言った。

「またたまに電話していい?」

僕は答えた。

「毎日だって構わないよ。」

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肌寒くなり始めた季節に僕たちの歯車はまた回り始めた。

冬は嫌いだった。

僕は頭が大きいから慢性の肩こりに悩まされていた。

今でこそジョギングをしたり筋トレをするので肩こりはなくなったが、大学のときは酷い痛みに悩まされ、ブロック注射をして痛みを止めていたくらいだ。

けれどもその日からくしゃみをするたびに、僕はミミコが僕のことを考えてくれていると思った。

ミミコのことを考えるだけで、心の真ん中が暖かくなる気がした。

 

CALLING

それからの夜はミミコのものだった。

毎日電話をすると料金が高くなってしまうため、電話しない日は互いに手紙を書くことにした。

手紙と行っても会ったときに渡すメモ書きのようなものだ。

そして週に2日ほどミミコと僕は電話でとりとめのないことを話し合った。

僕が日本にいない間のこと、卒業式にあまり話せなかったこと、3月に新しい住所と電話番号だけ伝えてさよならも言わなかったこと、大学に入ってからのこと。

ミミコは学校の先生になるために地元の教育大学へ進学していた。

「会わなかった日々」が「会えなかった日々」に変わっていく。

2人の間にあった別々の時間を答え合わせをするかのように埋めていく。

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ある日ミミコは笑って言った。
「ブーメランのお返しをしてよ。」

「いいけれど、何がいい?」

ワイ、映画が観たいな。」

「いいよ、じゃあ次に僕が地元に帰ったら一緒に行こう。」

「えへへ、嬉しい。

キミと映画に行けるんだ。」

ミミコは小さな、本当に小さな声で言った。

僕もなぜだか息苦しくて声が出なかった。

そして僕たちは秋深くなった日にまた会うことになった。

 

TWO STRAY CATS IN THE MOVIE THEATER

僕は新幹線に揺られて、地元で1番大きな駅に着いた。

街路樹の葉はすっかり赤みを失っていた。

街にはコートを着た人がちらほらと見受けられた。

待ち合わせ場所に独り、ミミコがいた。

大きなマフラーで顔を半分隠しているが、瞳を見れば笑顔なのが解る。

ミミコは今も変わらず綺麗だった。

多くを語ることもなく、僕たちはカフェへと歩いた。

カフェではアールグレイを頼み、チーズケーキとガトーショコラを分け合った。

「美味しいね」という感想だけ出るが、電話のときみたいにしゃべることができない。

ただミミコも僕も前の晩全く眠れなかったことがわかった。

でも本当は嘘だ。

本当は僕は何日も前から眠れていない。

ずっとミミコに会いたかった。

そしてスイーツを食べ終わっても、ミミコも僕も少し緊張していた。

けれども、わけもなく僕たちは笑った。

笑顔になるのに文脈はいらなかった。

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そして僕たちは映画館に向かった。
ミミコが見たがっていた映画だ。

ソーダをドリンクホルダーに入れ、パンフレットを2人で眺めた。

そして灯りが消えるとミミコは音を立てず拍手をした。

ミミコの好きな俳優が出ると、ミミコは子供のように喜んだ。

僕もそんなミミコを見て、素直に嬉しくなった。

ストーリーは緩やかに流れていく。

気づけばミミコの手が僕の手と触れ合っていた。

僕がミミコを見ると、ミミコは小さな寝息を立てて眠っていた。

僕も抗いようのない睡魔に襲われ、ミミコの手をつなぎ、瞳を閉じた。

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僕たちは手をつなぎ、肩を寄せ合いながら、眠りに落ちた。

ラストシーンが終わるまで、野良猫が互いを温めあうかのように、誰にも邪魔できないように寄り添っていた。

 

Something Blueの愛なら

大学1年の秋休みも終わろうとしていた。

地元に帰ったその日にミミコに会ったっきり、彼女と会うことはなかった。

電話も互いにタイミングを逸して、ゆっくり話すことはできなかった。

当時の地元の友達と朝まで馬鹿をやり、昼前に眠るという自堕落な生活を繰り返した。

今はもう会うことはない彼らと何も考えず笑いあった。

けれども僕の心の中にはミミコが住んでいた。

誰といても何をしていても、心の片隅でミミコのことを考えた。

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秋休みが終わろうとしていたある日に僕は下宿先に帰る予定だった。

家族に感謝をして、新幹線が通る駅へと歩みを進めた。

そしてその日、僕はミミコと会う約束をしていた。

 

秋、公園でキミと

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ミミコは駅ビルの空中庭園で景色を眺めていた。

僕はそっとミミコの隣に立って、同じ景色を眺めた。

「公園行こ。」

ミミコはそういうと、僕の前を歩いて行った。

映画館でつながれた僕たちの手はつながれないままだった。

コンビニでお茶を買って、しばらく歩くと、少し大きめの公園に着いた。

一言も言葉がかわされぬまま、僕たちはベンチに座った。

そして彩りを失った木々をぼんやりと眺めていた。

「なんでだよ。」

ミミコは言った。

「なんで電話してくれないんだよ。

なんで帰っちゃうのに平気なんだよ。

ワイ...ワイ...嫌なのに。」

ミミコは両腕の中に顔を隠して、吐息を吐くように言葉を紡いだ。

「平気なわけないだろ。」

僕はミミコを諭すように、なだめるように言った。

「連れていけるなら連れて行きたいよ。」

「...じゃあ連れて行ってよ。」

ベンチのそばを木枯らしが吹いた。

枯れ葉が小さな音を立てて地面近くを舞った。

「ごめん。」

ミミコはそう言って、僕にもたれかかった。

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「いつかミミコを連れ去るから。」

僕の肩でミミコは小さく頷いた。

ミミコのか弱い心音が感じられた。

ミミコがもう涙にならないように僕が彼女を守っていこうと決めた。

僕はぎこちなくミミコの肩を右手でできる限りそっと抱きしめた。

セピア色の景色の中でミミコだけに色が付いているようだった。

体の輪郭が邪魔だった。

体温でチョコレートのように解け合えたらどれだけ良かっただろう。

僕の自由な左手はミミコの右手とじゃれあい、幸福な不自由を堪能する。

ミミコの黒髪が秋風になびく。

「...ちゃんと連れ去ってよ。」

彼女はきっとはにかみながら言ったと思う。

そして僕は彼女に誓うのだった。

「約束するよ。」

ミミコのなびく黒髪が僕の顔をくすぐる。

 

 

 

ヘブシ!!!!!

 

 

 

出た。

僕の鼻から全ての液体が噴出された。

ミミコはこの状況にひいていた。

将来を約束した男が急に鼻からアメリカン・クラッカーのような大粒の粘着性のある水を出したのだ。

そして僕も完全にひいていた。

さきほどまでの雰囲気を台無しにする自らの芸術的なまでの失敗に唖然とした。

 

そして秋は夏には戻らないかのよう、彼女の心も戻ってくることはなかった。