5月、散歩する
こんばんは、まる猫です。
平日にも関わらずお休みがいただけたので、街を散歩してきました。
本屋に行って、興味がある本を買い、バーガーキングで昼食をテイクアウトしました。
1番好きなハンバーガー屋さんはウェンディーズだったのですが、今はもうなくなってしまったようです。
僕の好きな漫画家さんがバーガーキングのフライドポテトを絶賛していたので、今回購入してみました。
確かに美味しい。
家に帰ってから食べたのですが、結構時間が経っていたのにカリッとした食感が残っていました。
本題に戻ります。
ひとしきり散歩を楽しみ、昼ごはんも買ったので、家路につこうとします。
すると前から「交通安全」というプレートが付いた自転車に乗るおじいさんが走ってきます。
そしてその後には3人の高校生が自転車に乗って、おじいさんのあとに付いています。
最初、「おじいさんが追いかけられているのかな?」と思ったのですが、高校生たちからはそんな嫌な感じは受けません。
純朴そうで、大人しそうな若者でした。
寧ろ、おじいさんが高校生を引き連れている様子です。
あたかもそれは新しいスーパー戦隊のようでした。
さしずめ、おじいさんレッドに高校生のブルー、グリーン、イエローがしたがっているようでした。
おじいさんの自信に満ちた顔を見て、「これは良いものを見たわい」という気分になりました。
しかし、本当の出会いはそこから始まるのでした。
交差点に差し掛かり、信号待ちをしていると、青になっている横断歩道の上をおじさんがこちらに向かって闊歩してきます。
それだけならふつうの光景ですが、おじさんはよく知らない歌を大熱唱しています。
それだけならちょっとレアな光景ですが、おじさんは拳をビニール袋の中にしまい、マイクの代わりにしています。
いや、どういうこと?
このままではおじさんにからまれるかもしれない。
デュエットを求められたらどうしたらいいのか?
周りには信号待ちをしている女性が多数いました。
女性たちは心を無にしているように見えました。
そして僕はあることに気が付きました。
女性たちの中にドーナツ化現象が起きている!
そしてその中心にはほぼ上裸のおじさんが仁王立ちしていました。
おじさんは暑くなったのでTシャツを脱いで、タオルを肩からかけていました。
いや、こっちにもいるんかい!
このままだとおじさんとおじさんに挟まれてしまいます。
これがオセロだったら、僕がひっくり返されて、ファンタスティックなおじさんになってしまいます。
そして運命の瞬間がやってきました。
2人のおじさんは信号待ちの横断歩道前で互いの存在を認識しました。
これは...何かが起こる!
そこにいた誰もがそう思ったはずです。
ところが、おじさん2人は少し顔を赤らめ、恥ずかしそうにしはじめました。
大熱唱をしていたおじさんは音量を下げて歌唱を続け、上裸おじさんは肩にかけていたタオルを広げて、隠れる皮膚の部分を大きくしていました。
安堵とともに、そこにいた全員が思ったことでしょう。
いや、恥ずかしがるんかーい!
インディーズでバリバリやっていたバンドがメジャーデビューした途端にソフト路線に変更したような感覚を覚えました。
そして信号を渡ると、おじさん2人はまたソロ活動に戻るのでした。