まる猫の今夜も眠れない

眠れない夜のお供に

【土曜の惨劇】犯人の自白

犯人の自白

すいません。

犯人は僕です。

けれども信じてください。

あんな悲惨な状況になるなんて思っても見なかったんです。

そんなつもりはなかったんです。

PAKUTASO (www.pakutaso.com)

順を追って説明させてもらいます。

僕は毎週土曜日に子供をスポーツ・ジムに送り迎えしています。

子供はそこで1時間ほど汗を流します。

帰りにスーパーによってお菓子を買ってあげることが僕のささやかな楽しみでした。

150円くらいのアイスでとても喜んでくれるのが嬉しくて僕も笑顔になっていました。

その日も朝早く子供をジムに送っていきました。

子供が習い事をしている間は待合室で仕事をするか、パソコンを持っていきブログを書いています。

事件が起きた日はブログを書いていました。

本当にブログです。

調べていただければ解ると思います。

待合室には20人ほど保護者がいて、タブレットで仕事をしたり、携帯で動画を見たり、それぞれが気ままに過ごしていました。

母親同士で会話に熱中しているかたもいました。

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その日、僕はフルーツ牛乳を飲みながらブログを書いていました。

そして「たまには別のフリー画像素材サイトを使わせていただこうかな」と思い、さまざまなサイトに行きました。

その中から「これは良さそう」というサイトを見つけ、自分の記事に合うフリー画像を検索していると、「次へ」ボタンのとなりにメルヘンチックな「次へ」ボタンがありました。

「なぜ2つも『次へ』ボタンがあるのか?」とは思ったのですが、僕はメルヘンチックな「次へ」ボタンを押してしまったのです。

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そしてイーアンイーアンイーアンとけたたましい警告音が待合室に響き渡りました。

それから僕のPCはWindowsではないのに「あなたのPCにウイルスが入っていることをWindowsが検知しました」というアナウンスが流れます。

待合室は騒然としました。

僕は音を消そうと必死でPCに対処しました。

目は口ほどに物を言う。

人々の視線が僕に突き刺さります。

お母様方は「こんな場所に来てまでいやらしい」という目で僕を見ていました。

お父さん方は「わかるよ」という同情の眼差しを向けてくれました。

僕は本当に恥じ入ることはしていません。

どうか信じてください。

 

この記事は当然のことながらフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係がありません。

 

※ 護身用グッズ。