お題「家事分担どうしてるか教えて!彼女や彼氏・妻と夫・同居人との分担」
奥様に叱られる
我が家の家事分担は日によって違うが、基本的に奥様がやれとおっしゃられたことはやるようにしている。
例えば、僕が休みの日には、風呂掃除をして、洗濯物を干し、部屋を片付け、掃除機をかける。
こう書くとかなりやっているようだが、女性が実際に家のためにしてくれていることと較べたら、何の貢献もしていないに等しい。
奥様はいわゆる専業主婦だが、専業主婦って本当に大変だと思う。
仕事は仕事で大変なのだけれど、家事も同等かそれ以上に大変なものだと思う。
それは「うまくやれても評価されず、失敗すると咎められる」という家事の性質による。
だから僕はいつも奥様には感謝のことばを伝えているのだが、自分が家事に参加すると必ずと言っていいほど叱られることになる。
ある朝、奥様が僕に「ベーコンを焼いてくれ」と言った。
僕は調理師に憧れていた時期もあり、料理は好きなのだ。
敬礼のポーズを取り、「了解です」と言って、キッチンに立つ。
「焦がすなよ」と奥様は言って、化粧をするために洗面所へ行った。
僕はフライパンの上で8枚並んだベーコンを左から順に裏にし、1番右までひっくり返したら、再度左に戻り表に戻していった。
つまり、それぞれのベーコンは10秒程度で裏表がチェンジするくらいのスピードだ。
焦がさないためにはこれが最適だと思った。
しかし洗面所から戻ってきた奥様はそれを見て、「オイオイオイ、せんべいでも焼いとんか!」とお怒りになられた。
僕は「でも焦がすなと言ったから...」と言うと、「そんな風に動かしたら、いつまで経っても焼けんわ!」と素敵な人生のアドバイスを下さりました。
知らなかった。
男性の皆様、ご存知でしたか?
ベーコンは頻繁に動かしたらいけないらしいです。
どうも僕はベーコンを焦がさないことだけに集中しすぎていたようです。
怒りが冷めない奥様はさらに僕に調理の秘訣を教えてくれました。
「野菜炒め以外、そんなに頻繁に動かすな!」
料理漫画の中の料理長ばりに厳しい言葉で叱ってくださいます。
でも叱られるのは期待をされているから。
叱られるうちが華という言葉もあります。
また1つ、僕は調理師に近づいたと思います。
いつもありがとう、奥様。
エンディング
ちなみに先程、奥様がお風呂から上がられて、顔にパックをしていたので、「キン肉マンに憧れておられるんですか」と質問をしてみた。
奥様は表情1つ変えず、「早く寝ろ」とおっしゃられた。
うすうす気付いている。
奥様に叱られるのは僕に原因があるということを。
そして奥様がこんな口調で話すようになったのも僕に原因があるということを。