はじめに
革命的なマンガの1つに古谷実先生の「行け!稲中卓球部」がある。
これを含むか含まないかで僕の3大ギャグ漫画は変わる。
「行け!稲中卓球部」は革新的に面白いのだが、ペーソスを感じさせる作品であり、単純にギャグ漫画と言っていいのかというと難しいところだ。
よって、ここでは「行け!稲中卓球部」を含めない僕の3大ギャグ漫画を紹介させて欲しい。
うすた京介先生の作品
うすた京介先生の作品はどれもギャグ漫画として秀逸だ。
実験的な試みも多く、単純に面白いだけではなく、漫画の限界に挑戦している感じすらする。
脳全体で楽しめる作品が多い。
個人的に最も完成度が高いものは「ピューと吹く!ジャガー」なのだが、推したいのは「セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん」になる。
僕はこの作品を飛行機の中で初めて読んだ。
家族と離れ、独り日本へ向かう飛行機の中だ。
寂しさに負けないようにと、妹がバックパックに入れておいてくれたのだ。
それまでにない型破りな作風に度肝を抜かれた。
面白すぎて、機内でオレンジジュースを吹き出してしまったことを覚えている。
増田こうすけ先生の作品
2つ目は増田こうすけ先生の「増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和」である。
僕はこの作品を入試の前に初めて読んだ。
プレッシャーに負けないようにと、妹がバックパックに入れておいてくれたのだ。
会場に向かう電車の中で2話ほど読んだのだが、続きが気になって、試験に集中するどころではなかったことを覚えている。
増田こうすけ先生は現在もなおジャンプSQ.で連載を続けられている。
どの巻を読んでも、上質の漫才を見ているような気にさせる作品が詰まっている。
また作り込まれた台詞(回し)が卓越していて、1コマで2度笑うことがある。
野中英次先生の作品
3つ目は野中英次先生の「魁!!クロマティ高校」である。
僕はこの作品を下宿先のベランダで洗濯をしているときに初めて読んだ。
「強く生きるように」というメッセージを伝えるために、僕が帰省したときに妹がバックパックに入れておいてくれたのだ。
ストーリーに引き込まれてしまい、洗濯物のことを完全に忘れ、次の日着ていく服がないことに気付き、途方に暮れたことを覚えている。
野中英次先生はやる気がなさそうな漫画家さんというイメージを持たれているが、個人的にはストイシズムに溢れる漫画家さんだと思っている。
笑いを生み出すために必要なもの以外が一切ない。
大オチのために全ての流れが計算されつくされている。
そしてその大オチが全く予想できない場合が多い。
まとめ
ギャグ漫画好きの方で、心が疲れてしまっているとき、上記の作品に触れたことがなければ、是非お読みいただきたい。
別の機会に妹が忍ばせたほかの作品についても語らせていただけたら幸いである。
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